家庭科の先生への授業

ひょんなことから大阪府教育センターより私へ大阪府下の家庭科の小・中・高校の家庭科の教師対象の研修会で日本料理に欠かせない『鰹節』についての講師を務めて欲しいとの依頼がありました。

打合せをしている中で以前より私は京料理『たか木』の高木一雄氏と小学校・中学校で食育授業をしていることから基本的に学校での食育授業と同じことを研修で行うことになりました。

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  何度となく学校で子供達に鰹節のうま味や日本料理のすばらしさを伝える食育活動をしてきましたが、今回は対象が現役の家庭科の先生方ということなので、今やどんな食べ物にも使われている化学調味料やタンパク質を加水分解したアミノ酸とは違う“ほんまもん”のうま味を体験していただき、昆布と鰹節の美味しい出汁が短時間で簡単に取れ、日本料理ではいろんな料理に出汁を使われていることを覚えていただき、それぞれの学校の子供さんたちに伝えていただきたいという気持ちで協力させていただきました。

今日は平日ということもあり、私は早朝からの中央市場の仕事の合間での活動になりました。

研修会は万博公園内大阪ガスショールームディリパ千里の料理教室で10時からですが、9時に入り準備しました。

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料理の方は高木さんが中心になり、大阪ガスのスタッフの方たちがお手伝い下さり準備をしました。

 

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鰹節の説明に必要な各種削り節の原料や鰹節の製造方法を説明する『かつお解体君』、鰹節の歴史などのレジュメの準備と削り箱のカンナの刃の調整や学校で行う授業と同じように宿題用の花かつおと昆布のセットの準備を行いました。   

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 私は鰹節とはどういうものかを製造方法なども含めて説明して、鰹節以外の魚の削り節も紹介して、その用途な説明 。また、うま味とアミノ酸の説明から世界文化遺産登録申請の動きがある日本料理に欠かせないものであることも講義させていただきました。  

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壇上では高木さんによる昆布だしの試飲の後、花かつおを加えて味がどのように変わるか。グルタミン酸とイノシン酸の“うま味”の相乗効果を体験していただき、お吸い物用の一番だしを取り、

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各テーブルでは料理に使う八方だしと素麺つゆに使用する二番だしをとっていただきました。 

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  先生方が手分けして課題の料理に取り組む中、私は教室の後方で手のすいた方に順番に手削り体験をしていただきました。

 

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八方だしで野菜などに下味をつける方法・そうめんつゆ用の出汁に追い鰹をするなどプロの料理人の技術も教わりながら次々と料理を仕上げていきます。さすが家庭科の先生!

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時間ギリギリで全て出来上がり、今回は私の分も作っていただけたので一緒に歓談しながらお食事させていただきました。

 

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 今日は大阪府下の家庭科の先生対象の活動ということで出席された先生方が受け持つ生徒さん達の人数を考えれば、日本料理のすばらしさやそのベースである鰹節のうま味・健康に良いことなどを知っていただく効果は何百倍何千倍になると確信しております。(本日参加された先生方全員がそれぞれこのような授業してくれればですけど…)

 

 

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