2012年10月22日 芦屋市立精道小学校 食育授業
今回の食育授業はいつもの授業と少しパターンが違って、フランスから始まった『味覚の一週間』の一環で後援が在日フランス大使館・農林水産省・文部科学省という由緒正しい『味覚の授業』で活動することになりました。
もともとフランスでは(「しょっぱい」「すっぱい」「にがい」「あまい」それぞれの味わいと4つの味の組み合わせを体験する授業を行っているそうですが、日本ではそれに「うまみ」を取り入れた授業を行いますので、その日本のうまみ代表として鰹節・昆布を使用いたします。
この食育授業は兵庫県芦屋市の超有名フレンチ『メゾン・ド・ジル』のオーナーシェフ ジル・トゥルナードルさんと私がいつも一緒に食育授業をしている京料理『たか木』の高木一雄さんが中心となり、味覚の授業を行います。
その中で私は本家フランスでは教えていない『うま味』について鰹節を通じてレクチャーする大役を仰せつかりました。
かつおがどんな魚で鰹節をどのように製造するか、鰹節の仲間の紹介や料理によって使い分けること、うま味とは何か、などの説明したあと鰹節の手削り体験です。
これが一番盛り上がりますね。みんな一生懸命にチャレンジして上手く削れたときの楽しさと、初めて香る削りたての花かつおに匂い 初めて味わう削りたての花かつおの味を素直に喜んでくれました。
次は昆布だけの出汁を飲んでみて、そこに鰹節(今日はお吸い物用の鮪節)を加えた出汁でどう味が変化するかを感じてもらいました。グルタミン酸とイノシン酸の相乗効果を体験することが目的です。
高木さんは小学生たちにもいつもお店で出すのと同じクオリティーのお吸い物を作ります。
今日はたっぷりとうま味のある出汁を使った茶碗蒸しも食べてもらいます。
子供たちも各テーブルで昆布と鰹節の出汁をとり、お浸しを作ります。
そのお浸しの上には先ほど自分たちで削った花かつおをかけます。
今日はテレビ局の取材が入り、子供たちは緊張してしまうかと心配しましたが、逆に子供たちの方がのびのびとしているようでした。
この後はジルさんによるフランスで行われている「しょっぱい」「すっぱい」「にがい」「あまい」の味覚の授業です。
いつも私達は鰹節を通じてうま味を中心に授業を行ってますが、今回はジルさんによって他味覚の勉強をすることによって厚みのある授業になったと思います。
良い勉強をさせていただきました。
この日の給食には丸与の血合い抜きの鮪節で出汁を取ったお吸い物が全校生徒に出されました。