コープこうべ生活文化センター 『親子で学ぶおだしのヒミツ』

 

2010 コープ神戸『親子で学ぶおだしのヒミツ』04.jpg

 

本日、大阪鰹節青年團の一員として兵庫県神戸市のコープこうべ生活文化センターへ鰹節の食育活動へ行ってまいりました。  

 

 昨日関西地方は梅雨明けを宣言し、朝から眩しい太陽が照りつける正に夏!って感じで一昨日までのじめじめした感じは無くカラッとした暑さのなか、参加者は10組20名で子供たちは全員小学生のようでした。

 

親子で学ぶおだしのヒミツ 01.jpg コープ神戸 親子料理教室0 02.jpg 2010 コープ神戸『親子で学ぶおだしのヒミツ』3.jpg

 

教室が始まるまでに各テーブルでダシを取る花かつおや野菜の準備をします。

 

 

2010 コープ神戸『親子で学ぶおだしのヒミツ』05.jpg
 

 

料理教室の内容は一番だしの取り方(お吸い物用)二番だしの取り方(素麺つゆ・八方だし)の講習と鱧と玉子豆腐のお吸い物・夏野菜のお浸し・そうめんを実際作り合間に鰹節の話と本枯れ節の手削り体験をします。   

2010 コープ神戸『親子で学ぶおだしのヒミツ』06.jpg

 

まず、丸与のお得意先でもある京料理 たか木 のオーナーでもあり料理長の高木氏より本日の料理教室の趣旨の説明があり、鍋に水を張り昆布を入れて火を着けます。昆布だしが取れるまで30~40分かかるのでその間に私から鰹節の講義と鰹節の手削り体験を行います。

2010 コープ神戸『親子で学ぶおだしのヒミツ』07.jpg 2010 コープ神戸『親子で学ぶおだしのヒミツ』08.jpg

鰹節の講義の内容は

鰹節屋として商売しておりますが、実際は鰹節以外にもまぐろ節・宗田節・むろあじ節・さば節・うるめ節・いわし節・カタクチイワシなどいろいろな節も多く削っていますが、代表的な鰹節の話をします。

鰹節を語る前にカツオとはどんな魚かというと世界中の海を回遊して年間3万km以上泳ぎ、魚類のなかでも遊泳能力が優れた魚の一つで、最高時速は50km以上、時速100km近くも出るとも言われている。

生まれてから死ぬまで休まずに泳ぎ続け、寝る時も泳ぎ続けます。体は流線型で背びれや胸びれも体にピッタリと格納され、全身筋肉で血合い部分にはたっぷりとエネルギーを蓄えています。

日本近海には春になると黒潮に沿って北上し、秋になると南下してきます。

太古の昔から日本人はカツオを食べていたが、一時に大量の獲れるカツオを保存するために鰹節を作るようになる。栄養豊富で保存のきく鰹節は大和朝廷への献上品にも使用されていた。

戦国時代には戦(いくさ)にも携行され『勝男武士』と語呂合わせから縁起の良い物として重宝されるようになる。

江戸時代には街にそば屋・うどん屋が相次いで現れ、家庭で現在の和食の基礎ができ、鰹節でダシを取る習慣が確立される。

味には甘み・塩味・苦味・酸味・旨味などありますが、旨味の素はアミノ酸で鰹節にはたっぷり含まれ、必須アミノ酸もバランス良く含まれている。

現在では表からは見えなくても和食には無くてはならない食材でいろいろな料理に使用されている。

鰹節のダシを取る作業は短時間で簡単にプロと同じようにダシがとれる。中華料理や西洋料理では何時間も煮込まないとできないことを考えるとある意味日本人が考え出したインスタント食品のようでもある。

本枯れ節の背2本と腹2本を見ていただき、組み合わせて1匹のカツオの状態にして説明する。約5~6キロの生のカツオが鰹節になると1キロになりうま味が凝縮していることを理解していただきました。

2010 コープ神戸『親子で学ぶおだしのヒミツ』09.jpg 2010 コープ神戸『親子で学ぶおだしのヒミツ』10.jpg

その後、鰹節削り器での安全で綺麗に削れる方法をみてもらい、各テーブルにて手削り体験。私たちは各テーブルを回り指導。

2010 コープ神戸『親子で学ぶおだしのヒミツ』12.jpg 2010 コープ神戸『親子で学ぶおだしのヒミツ』11.jpg

2010 コープ神戸『親子で学ぶおだしのヒミツ』13.jpg 2010 コープ神戸『親子で学ぶおだしのヒミツ』14.jpg

壇上では関西の夏には欠かせない鱧(ハモ)を捌き、プロの骨切りの実演。鯛も捌き塩を振っておきます。

お浸しの野菜を切り方の見本をみてもらい、二番番だしの取り方の講義と素麺の綺麗な湯がき方、ダシたっぷりの卵豆腐の用意。

2010 コープ神戸『親子で学ぶおだしのヒミツ』15.jpg 2010 コープ神戸『親子で学ぶおだしのヒミツ』16.jpg

各テーブルでも昆布ダシに花かつおをたっぷり入れてダシを取ります。

2010 コープ神戸『親子で学ぶおだしのヒミツ』17.jpg2010 コープ神戸『親子で学ぶおだしのヒミツ』18.jpg 

かつおダシで素麺つゆや八方だしを作ります。

夏野菜を炒めながら鰹ダシを入れてうま味を付けます。

2010 コープ神戸『親子で学ぶおだしのヒミツ』19.jpg 

素麺の盛りつけ

 

2010 コープ神戸『親子で学ぶおだしのヒミツ』20.jpg 2010 コープ神戸『親子で学ぶおだしのヒミツ』21.jpg

次は壇上で一番だしを取り、お吸い物のダシを取る実演です。

2010 コープ神戸『親子で学ぶおだしのヒミツ』22.jpg 2010 コープ神戸『親子で学ぶおだしのヒミツ』23.jpg

各テーブルに用意した鱧と卵豆腐の入った 椀に入れていきます。

2010 コープ神戸『親子で学ぶおだしのヒミツ』24.jpg 2010 コープ神戸『親子で学ぶおだしのヒミツ』25.jpg

 すべての料理が揃い全員でいただきま~す!

2010 コープ神戸『親子で学ぶおだしのヒミツ』04.jpg

2010 コープ神戸『親子で学ぶおだしのヒミツ』26.jpg2010 コープ神戸『親子で学ぶおだしのヒミツ』27.jpg

やはり美味しい物を食べると皆さん笑顔で談笑しながら楽しい時間を過ごされました。

2010 コープ神戸『親子で学ぶおだしのヒミツ』28.jpg2010 コープ神戸『親子で学ぶおだしのヒミツ』29.jpg

いろり会から子供たちの夏休みの宿題として、本日勉強したダシの取り方を家庭でも作ってもらうように花かつおを持って帰っていただきました。昆布は講師の高木氏から配られました。 

2010 コープ神戸『親子で学ぶおだしのヒミツ』30.jpg

 

 

 

 

感想…

小学校に出向き授業の中で子供たちに鰹節を知ってもらう活動は何度となくやってきましたが、やはり継続的に本物の鰹節のダシを家庭で使っていただくには親御さんに本物の鰹節を知ってもう方が効果があると感じました。高木氏が最後に作ったお吸い物を飲んで、今まで美味しい物をたくさん食べてきたお父さん・お母さんが感動している姿を見て、この機会を与えていただいて本当に良かったと感じました。

コープ神戸の担当の方にも喜んでいただき、来年もこの企画を行いたいと言ってもらえました。

 

2024年4月
« 12月    
 123456
78910111213
14151617181920
21222324252627
282930