最近は日差しは真夏のように強いのですが、大阪のド真ん中の空堀でも湿気が少なく、朝晩はもとより真昼でも日陰に居てると快適に過ごせるようになってきました。 そんな空堀に先日お電話でお問い合わせいただいたお客さんが訪ねてくれました。
この秋に帝国ホテルにて結婚式を挙げるので、その引き出物に鰹節専門店丸与の商品を考えているとの事でした。
削り器と本節とのセットをお考えのようで、現物を見ていただくと即決でご注文いただけました。
鰹節はもともと縁起の良い商品で大和朝廷・奈良飛鳥時代のころから神仏への貢ぎ物として使われ、 戦国時代にはは『勝男武士』と語呂合わせできるため、武家の出陣式や祝勝会などの行事に用いられたそうです。やがてその風習が庶民にもひろまり、結納の際の飾り・結婚式の引出物やお祝い事の贈答品として使われるようになったのです。
お中元やお歳暮、引き出物では今でも多くのご注文を頂いている丸与ですが、結納で利用していただくことが最近は減りました。
大阪城の城下町であった空堀界隈には人形屋さんがたくさんありますが、結納に必要な物も昔は取り扱っていました。
私(八代目丸与)が子供の頃はご近所の人形屋さんに結納で使われる鰹節(本節)をよく配達したものです。
昔の習慣が忘れ去られていっているなぁ~と秋の大阪の夕焼けを見ながら感じる私でした。